集団登校

 KATは小学校一年生からずっと集団登校が苦手でした。一年生の時は、当時六年生だった長女がわざわざ集団班長に立候補してくれ、KATをサポートしながら登校しようとしてくれたのに、そんなお姉ちゃんを困らせてばかりいたようです。その後、二年生・三年生と今度は次女のサポートで登校していたのですが、やっぱり時間が決まっているのに、その時間通りに全員が集まらないのがKATには我慢できなくて、待てない!それから、みんなと歩調を合わせて歩くことが難しい!・・・ということで、ほとんど集団登校はできていない状況でした。
 ところが、ここの集団班は子供が少なくて、KATの一つ上の学年が一人もいないということで、五・六年生と2年続けてKATが最高学年になってしまうという現実がありました。「そんなの、できる訳ないでしょう!?」と言う私に、小学校の先生方は「できるんじゃないですか!」と言ってくれます。そう言われるとつい期待に応えたくなってしまう私・・・チャレンジしてみようと思いました。
 まず“集団登校”・・・要するにみんなが集まるまで待って、揃って歩いて学校へ行く・・・ということができるようにならなければいけません。四年生の1年間はその練習に使いました。そして五年生・・・はっきり言って、班長の自覚なんて皆無です。しかも、新一年生が二人もいて、去年の集団とはメンバーが違っています。初日の様子を見ていると、やっぱり“全員揃う”というのがわかり難いようでした。それで、その時一人ずつ顔写真を撮らせてもらって、その日のうちに作ったのがこれ!です。
 名刺サイズのメンバーの名前と学年が書いてある紙の下には、ブリキ缶を切ったものがはさんであって、一緒にラミネートしてあります。両面のマグネットシートの表に写真を貼り付け、裏の『?』はKATの催促で入れたのですが、集団登校に揃った子を順番に写真を表に向けていき、全員の写真が表に揃ったら「出発進行!」としました。これで、少々遅れる子がいても我慢できるようになりました。もう一つの“みんなと一緒に歩く”というのは、そうだな・・・六年生(班長歴2年目)の途中ぐらいからできるようになったでしょうか。それでもKATにとっては大きな進歩です。もちろん、ほとんどの日々を私か先生が付き添って行ったのですが、嫌がることもなく、パニックになることもなく、無事に2年間の集団班長を務め上げたKATでした!